「はなちゃんのみそ汁」
去る8月30日、下松市において西日本新聞社の安武信吾さんの講演を聴く機会をいただきました。タイトルは、「あなたは子供に何を遺せますか?~はなちゃんのみそ汁より~」
このお話は映画化やドラマ化もされましたのでご存知の方も多いと思いますが、安武さんの奥様千恵さんは、33歳の時、小さなお嬢さん「はなちゃん」を遺してがんでお亡くなりになられました。
奥様の闘病の経過と、お嬢さんに生活の知恵を教え込んだ母親の想い、今、はなちゃんと二人で如何に生きているか、というお話をされました。
*****
千恵さんは婚約中の25歳の時に乳がんとわかり、摘出手術と抗がん剤治療を受ける。その後、結婚、妊娠。産むか産まないかとずいぶん悩んだが、千恵さんの父親に後押しをされて出産。
命がけで産んだはなちゃんを母乳で育てる。はなちゃんが9か月の時、再発。肺へも転移するが、食事療法を取り入れながら明るく前向きに生活。
一旦は元気になったものの、次第にがんが身体中に広がり体調が変化。余命を覚悟した千恵さんは、はなちゃんに食事の大切さと女の子としての躾を厳しく教える。4歳の誕生日にはエプロンをプレゼントする。
「ご飯を作ることは、生きることと直結している。包丁を持たせ、料理を教える。洗濯や掃除などの家事も教える。勉強は、二の次でいい。健康で、生きる力が身についていれば、将来どこに行っても、何をしても生きていける」
とはなちゃんに野菜の切り方、だしの取り方から教え、朝ご飯の支度を任せるまでになる。
はなちゃんが5歳の時、33歳の千恵さんは亡くなられる。
深い悲しみの中でも、ママとの約束である「毎朝みそ汁をつくること」をきちんと守り、父親の食事をつくる事をはじめ、家事一切を切り盛りしてきた。今、はなちゃんは中学1年生。大人顔負けの食事をつくる力、家事能力を身につけた女の子に成長した。
*****
はなちゃんは今、お父さんと2人暮らし。安武さんは千恵さんを亡くされた後、喪失感からの哀しみが深く、精神的に参っていた時期があったそうですが、はなちゃんから大きな力をもらい、ようやく立ち直られたそうです。
この安武さんのお話は、非常に中身の濃いものでした。幼い子供を残して死んでいく母親の心境、食育の大切さ、女の子の育て方、「命を懸けて生きる」ということ、夫婦愛、家族愛など…たくさんの学びがありました。
夏休みなので、はなちゃんも一緒にいらしていました。1階の図書館で勉強していたはなちゃんが、途中で講演会場に来られ、今の生活に対して、また、大好きなお母さんとの思い出や、「ママは、いつも傍に付いていてくれるから大丈夫!」という健気な気持ちを述べられました。
涙を拭きながらの講演会。とても素晴らしいお話でした。
このお話は映画化やドラマ化もされましたのでご存知の方も多いと思いますが、安武さんの奥様千恵さんは、33歳の時、小さなお嬢さん「はなちゃん」を遺してがんでお亡くなりになられました。
奥様の闘病の経過と、お嬢さんに生活の知恵を教え込んだ母親の想い、今、はなちゃんと二人で如何に生きているか、というお話をされました。
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千恵さんは婚約中の25歳の時に乳がんとわかり、摘出手術と抗がん剤治療を受ける。その後、結婚、妊娠。産むか産まないかとずいぶん悩んだが、千恵さんの父親に後押しをされて出産。
命がけで産んだはなちゃんを母乳で育てる。はなちゃんが9か月の時、再発。肺へも転移するが、食事療法を取り入れながら明るく前向きに生活。
一旦は元気になったものの、次第にがんが身体中に広がり体調が変化。余命を覚悟した千恵さんは、はなちゃんに食事の大切さと女の子としての躾を厳しく教える。4歳の誕生日にはエプロンをプレゼントする。
「ご飯を作ることは、生きることと直結している。包丁を持たせ、料理を教える。洗濯や掃除などの家事も教える。勉強は、二の次でいい。健康で、生きる力が身についていれば、将来どこに行っても、何をしても生きていける」
とはなちゃんに野菜の切り方、だしの取り方から教え、朝ご飯の支度を任せるまでになる。
はなちゃんが5歳の時、33歳の千恵さんは亡くなられる。
深い悲しみの中でも、ママとの約束である「毎朝みそ汁をつくること」をきちんと守り、父親の食事をつくる事をはじめ、家事一切を切り盛りしてきた。今、はなちゃんは中学1年生。大人顔負けの食事をつくる力、家事能力を身につけた女の子に成長した。
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はなちゃんは今、お父さんと2人暮らし。安武さんは千恵さんを亡くされた後、喪失感からの哀しみが深く、精神的に参っていた時期があったそうですが、はなちゃんから大きな力をもらい、ようやく立ち直られたそうです。

夏休みなので、はなちゃんも一緒にいらしていました。1階の図書館で勉強していたはなちゃんが、途中で講演会場に来られ、今の生活に対して、また、大好きなお母さんとの思い出や、「ママは、いつも傍に付いていてくれるから大丈夫!」という健気な気持ちを述べられました。
涙を拭きながらの講演会。とても素晴らしいお話でした。