「あいサポートやまぐち」②手話落語

 基調講演をされた毎日新聞社論説委員の野澤和弘さんは、お話しの中で、「手話通訳者は誰のためのもの?」という話しをされました。

 野澤さんは
 「普通は、『耳の不自由な人のためにある』と答えるでしょう。しかし、私は、聴覚障害者だけのシンポジウムにシンポジストとして呼ばれたことがあったが、この時、皆が何を手話で話しているのかさっぱりわからず、困ってしまった。この時、通訳してくれたのが、手話通訳者であった。『誰のためのものか?』耳が聞こえる私のためのものであった・・・
と話されました。

 実は、私も、それと同じ体験をしたことがありますので、ご紹介します。

 平成4年頃、私は子供たちを連れて、当時の徳山市社会福祉協議会主催の手話落語の会に行きました。まだ、私の生活の中に、「手話」と言う言葉すら存在しなかった頃のことです。

 なぜ、そのような会に行ったのか?実は、その前の年に、「みんなで走ろう42.195キロ」という駅伝大会が市の陸上競技場でありました。それに家族で参加し、私自身が少し、福祉に目覚めた時だったからだと思います。

 この駅伝大会については後日述べますが、手話落語に行った際に、本当に驚き、戸惑い、どうしたらいいのかと悩みました。

 と言いますのも、会場に入った途端、異様な感覚!誰の話し声もしないのに、きちんと座ったお客さんたちには笑顔が溢れ、実に楽しそう

 舞台には、既に、着物を着た落語家さんが座り、手話で落語をされていました。観客の皆さんは、笑いながら両手を高く挙げ、手首をくるくる回しています。

 手話のわからない私たち親子は、落語の内容もわからず「ポカーン」状態。

 そのうちに、落語家さんが、
「困っている人が来られたようですので、少し声を出しながら手話落語を続けましょう」
と言われ、私たち親子のために、声を出して落語を話してくださいました。

 この時、私は、
あっ、私たちのように音が聞こえる者は、聞こえない人を、このように疎外していたんだ!申し訳なかった!
と気付き、反省しました。

 手を大きく振っているのは、拍手をされている手話でした!私が初めて覚えた手話です。

 その時から、手話・聴覚障害者・福祉に関して、関心が湧いてきたのです。私が今、看護師の経験を持つ県議として、特に、環境福祉委員として、障害を持たれている方への理解者として活動できるのも、この時の疎外感があったからこそなのです。
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ふじいりつ子

Author:ふじいりつ子
山口県議会議員

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