悲しいお別れ② 

 告別式の中で、遺族代表の謝辞は、Mさんのお嬢さんがなさいました。

***

 私の両親は共に聴覚障害者です。
 母はよく『私は、貴女が泣く声も聞こえない。だから、夜寝る時は、いつも、紐であなたと手を結んで寝ていた。そうしていたら、貴女が起きた時、泣いた時がすぐわかるからね』と言っていた。
 
 そうやって、一生懸命に育ててくれていた母だけれど、耳が聞こえないということで、私は学校でいじめられ始めた。

 両親は『あなたは何も悪いことをしていないから、負けるな!』と言っていたが、負けそうになり、辛い日々を過ごしていた。
 
 しかし、一番の友達が、『両親の耳が聞こえないことを、なんでそんなに恥ずかしいと思うの?普通の親と何が違うの?』と言ってくれた。

 この時、母に対して『申し訳ないことをした』と思い、初めて、母の苦しみがわかった。以来、ずっと感謝しながら、また、母がいつも言っていた『人の痛みや悲しみがわかる人になれ』を目指して生きてきた。


***

 お嬢さんは、悲しみをこらえながら、一生懸命お話されました。

 素晴らしいお嬢様のことを、これからも、きっとお母様は守ってくださいますよ。

 お母様としてのMさんの幾多のご労苦に思いを馳せながら、皆で涙を流し最後のお別れしました・・・。
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ふじいりつ子

Author:ふじいりつ子
山口県議会議員

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