小郡幼稚園を訪問して⑫「ふるさと」(終)

横田さん夫婦と一緒に。拉致国民大集会(H24.9)にて 私は現在、県議会で「拉致問題を考える議員連盟」の会長を拝命しています。また、10年前からは「拉致被害者を救う会」のメンバーとして、この活動によく参加します。

 横田めぐみちゃんのお母さまとも何度もお目にかかり、色々なお話を聞かせていただいています。以前、講演会で次のように言われました。

めぐみは13歳の時、いきなり拉致され、工作船の狭い船底に押し込まれ、日本海の荒波の中を対岸の国へ連れて行かれました。『お母さん助けてー!お母さん助けてー!』と船底を引っ掻きながら泣き叫び、着いた時には両方の爪がみんな剥げ、血だらけになっていたそうです

「私は毎晩、空を見上げながら、『このお月さんを、めぐみは今、向こうの国で同じように見ているだろうか。めぐみは元気だろうか』といつも泣いています」

 我が子を拉致された親の気持ちが痛いほど胸に突き刺さります。また、お年を取られたご両親のお姿を見ながら、「早く連れて帰ってあげたい。思いっきり抱かせてあげたい」と思います。

 この拉致の大会では、必ず最後に「ふるさと」の曲をみんなで歌います。


 兎追いし かの山 小鮒釣りし かの川
 夢は今もめぐりて 忘れがたき ふるさと

 如何いかにいます 父母 恙無しや友垣
 雨に風につけても 思い出ずる ふるさと

 志を果たして  いつの日にか 帰らん
 山はあおきふるさと 水は清き ふるさと


 実は、私は、この曲を歌う時、涙が出て全く歌えません。 それはお母様のお月さんの話のこともありますが、私の生まれた所がこのような自然豊かな地区であり、その光景を思いながら歌うと、必ず亡くなった両親の姿を思い出すからです。「もっと親孝行しておけばよかった・・・」「あの時、素直に『ごめんなさい』って言えばよかった・・・」「あの時、『ありがとう!』って言えばよかった・・・」と、いろいろな想いがこみ上げてきます。

 他の人に話したところ、それは多くの日本人に共通している感情のようです。

 しかし、現代社会においては、出身地が田舎と言う人もどんどん減少し、「ふるさと」を持たない人も増えてきました。

 この人たちにとって、この曲は、よその世界の話のように聞こえるかもしれませんが、日本の原風景を保っている藪台(里山保育を行っている地区)に通い、思う存分遊ぶことのできる小郡幼稚園の園児たちは、この「ふるさと」の歌の意味をしっかり感じ取ることができると思います。

干し柿のほしてある光景も近年はなかなか見なくなってきました。 純和風のMさんのお宅。納屋の軒先に暖簾のようにきれいに並べて干してある干し柿。着替えをさせてもらった廊下。きれいに手入れをされたお庭。家の前の畑やせせらぎ。いつも優しい笑顔で迎えてくださるMさんご夫婦。

 これらの全てが、園児たちの心に残る大きな宝物です。この子たちは大きくなった時、Mさんのお宅を「どこだったっけ?」と懐かしむのではなかろうかと思います。

 やはり藪台の自然は、みんなの「心のふるさと」ですね。本当に素晴らしい体験を園児たちにさせてくださる園長先生をはじめ、諸先生方に心から敬意と謝意を表します。

写真の左上がタブの木です。 いつも私が言っている幼児教育の大切さを、改めて強く思いました。この小郡幼稚園の他にも立派な幼児教育をされている幼稚園や保育園はたくさんあろうかと思います。

 今回、私がシリーズで書いた理由は、私たち子育てを終えた者は、地域の幼稚園からご案内があるお遊戯会や卒園式、運動会などの行事の他は、幼稚園の中に入ることは殆どありません。

 私はたまたま県議ということで、園内の見学を許していただき、日々の子ども達の様子を見せていただくという貴重な体験をさせていただいたので、食育や遊びなどについて、私がいつも思っていることと併せて書きとめ、皆様に報告した次第です。

 皆様の中で、「この幼稚園、この保育園はすごいよ」というお薦めがありましたら、教えてください。ぜひ訪問してみたいと思います。

***参考***

 「ふるさと」の歌を作詞されたのは、我が母校・徳山高校の校歌も作詞された文学博士・高野辰之氏(1876~1947)です。

高野さんは他にも
♪「春が来た、春が来たどこに来た・・・」
♪「春の小川はさらさら行くよ・・・」
♪「菜の花畠に入り日薄れ、見渡す山の端 霞深し・・・」
♪「秋の夕日に照る山紅葉・・・」
など、美しい言葉を紡ぎ出し、日本の風景を見事に表現した唱歌を数々作られました。ぜひ、情景を描きながら口ずさんでみてください。
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ふじいりつ子

Author:ふじいりつ子
山口県議会議員

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