9月定例県議会代表質問⑦警察行政について<完>

 まず最初に、県警察におかれましては、日本ジャンボリー開催に伴う警衛警備について大変お疲れ様でした。折しもこの時期は、周南市金峰において、4世帯5人もの方が被害に遭われるという悲惨な事件があり、また、7月の大雨災害が発生した直後でした。県警察では、組織の総合力を発揮してこれらの課題に対処されたところであり、県民に安心感を与えるとともに、信頼を大きく高めたものと思います。

 さて、山口県は、県土の約7割が中山間地域で占められており、この地域では人口減少や高齢化の進行が著しく、更には担い手不足が顕著になるなど、中山間地域を取り巻く環境は厳しさを増しています。

 県議会におきましても、「中山間地域振興対策特別委員会」を設置の上、調査研究を行い、昨年12月に知事あてに提言を行いました。

 中山間地域の振興に関する分野は多岐にわたりますが、やはり、その基盤となるのは、安心して安全に暮らせる社会であります。

 そして、周南市の事件や、7月の大雨災害が発生した地域の大半は、いずれも市街地から遠く離れた中山間地域でありますが、私はこのような地域の安心・安全の拠りどころとなるのが交番や駐在所であると思います。

 現在、県内には、交番が72施設、駐在所が171施設ほどあり、約700人の警察官が勤務しているとのことですが、それぞれ受け持ち区といわれる担当区域を与えられ、日夜、受け持ち区内の安心・安全を確保するために警らや防犯指導などを行われています。

 これは、県内のどこの場所でも、直接その地域の安全を守る警察官がいるということであり、例えば、岩国警察署の宇佐郷駐在所は、警察署から54キロも離れており、受け持ちの面積は岩国警察署の管轄の約1割にも及ぶそうで、そこで生活をされている約300世帯、550人もの住民の方々の、安心安全を担っておられます。このような地域にとって、交番や駐在所は、まさに安心・安全の拠点としてなくてはならない存在だと思います。

 そして、この交番や駐在所の制度は、日本の治安水準が高い要因の一つとして、世界の国々にも注目されており、多くの国々が交番制度を学び、自国に取り入れようとして研修に訪れているそうです。

 そこでお尋ねいたします。中山間地域におきましては、少子高齢化の進行に伴い、一人暮らしのお年寄りなど、詐欺や交通事故の被害者になりかねない方々や、自然災害等が発生した場合に、手助けが必要な方々が生活をしておられます。そして、今後、交番や駐在所は、地域の安全センターとしての役割も増してくると思いますが、中山間地域の安心・安全の確保について警察本部長のご所見をお伺いし、私の代表質問を終えさせていただきます。

 ご静聴ありがとうございました。


<中村範明 県警察本部長 答弁>
 当県では、現在72交番、171駐在所の計243施設を分散配置していますが、このうちの約66パーセント、160施設が中山間地域に位置します。

 交番・駐在所は、地域住民の安心・安全の拠り所である生活安全センター及び防災拠点として位置づけられており、日々、「犯罪や交通事故の未然防止」、「災害発生時における被害状況の把握と避難誘導」、また「不安解消に向けた困り事相談」などの地域に密着した活動を行っています。

 議員お示しのように、これらの地域におきましては高齢化や過疎化が進み、詐欺などの犯罪や交通事故の被害者になりかねない一人暮らしの高齢者も増加しています。

 このため、「高齢者が安心して暮らせる地域づくり」に向け、勤務員が各家庭を訪問しての防犯指導や見守り活動、さらには、地域で抱える問題を把握し、これらを自治体、地域住民、ボランティアなどと協働して解決する活動などを行っているところです。

 今般、周南市金峰地区で発生した殺人事件におきましても、いち早く捜査体制を敷き、犯人を早期に検挙することはもとより、管轄する交番勤務員などにより地区内のパトロールや警戒を行うなどして地域住民の方々の安全確保と不安感の払拭に努めています。

 また、7月の豪雨災害におきましては、災害救助の本隊が入る前に、駐在所勤務員らが連携して地域住民に呼びかけ、避難を早期に完了させたほか、土砂崩れのため車両で立往生していた方を避難誘導するなどの活動を行ったところです。

 このように、中山間地域における交番や駐在所の活動は、高齢者の安全や希薄化しつつある地域の連帯感を取り戻すコミュニティづくりには欠かせないものと認識しています。

 しかしながら、その一方で、耐用年数を超え、老朽化した交番や駐在所も相当数あり、勤務環境、住環境の改善が喫緊の課題であると認識しており、今後、管内の情勢を踏まえつつ、限られた人員、予算の中で、機能が発揮できるよう、例えば、複数施設の統合、改修改築、既存物件への入居等、あらゆる選択肢を視野に検討を進めているところです。

県警察といたしましては、中山間地域の方々を始め、県民の皆様が安心して安全に暮らせる社会の実現に向け、交番や駐在所の活動をより一層活発化させるとともに、組織の総力を挙げ、治安対策に取り組んでいく所存です。
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ふじいりつ子

Author:ふじいりつ子
山口県議会議員

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